【食育】ゲノム編集ってなに?

2020年にノーベル化学賞を受賞した技術「ゲノム編集」。

その実態は??


先日、オーガニックな仲間とゲノム編集の話題になりまして。

あらためてゲノム編集について考えました。


ゲノム編集は、「表示義務がない」ので、

するりと、いつのまにか私たちの食卓に入り込むことになりかねません。


個人的にはゲノム編集食品は身体の中に入れたくないと考えています。


では、ゲノム編集って何なんでしょう?


分かるようで分からない・・・という方も多いと思うので、

今日はゲノム編集ってなに?についてお伝えしたいと思います。


ゲノムとは、染色体を構成するDNAの配列で、

生物をかたちづくるために必要な情報が書かれた、いわば「設計図」です。



ゲノム編集とは、ゲノム内(設計図)のDNA配列を意図的に切断し、

切断されたDNAが修復される過程で必要な遺伝子の機能が書き換えられることを狙った技術です。


遺伝子の機能を「停止」する、もしくは「強化」することができます。


図解をすると・・・こんな感じです。




 

ゲノム編集を推進する方々の主張は、

①ゲノム編集は自然界で起きうるような変異を加速させる技術

②食糧危機克服

難病治療など、さまざまな面で恩恵を受けられる可能性が高い技術。だということ。


遺伝子組み換え技術とは違って他の遺伝情報を入れるものではなく、あくまでもその個体の遺伝子を切断するだけだから、ということですね。


一方で、課題点もあります。


①オフターゲットの課題
正確に遺伝子を編集できると説明されることが多いのですが、実際には狙っていない遺伝子も破壊したり(オフターゲット)、一部の遺伝子の破壊に伴って大量の遺伝子破壊が起きる可能性もある、という課題


②想定外のタンパクの発現
ゲノム「編集」という名前になっていますが、実際に行われるのは特定の遺伝子を破壊するところまでであり、その後、どうなるかは生物まかせ。たとえ、
狙い通りの遺伝子が破壊されたとしても、その後の変異ではかなりの高い確率で想定外のタンパクが作られるという危険性もはらんでいます。


▼参考資料

https://www.riken.jp/press/2016/20161226_2/

 

 

このようなゲノム編集をされた食品に、「表示義務がない。」のです。


なぜ表示義務が必要ないのか?

ゲノム編集の場合は、操作された生物に外来の遺伝子が組み込まれておらず、生物が持つ遺伝子が破壊されただけだからです。

それは自然界でも起きうるものなので、区別したり、検出することができない。そのため、ゲノム編集食品の場合は表示義務を課せないという理屈です。


そうは言っても、意図的にゲノムを破壊する技術ですからね。

 

素直に考えて、それが自然界でも起きうるものとは違うことは明らかです。

 

このように、いち消費者として、「知る権利」、「選ぶ権利」はあるのですが、それすらも守られていない状況になっています。

いち消費者として、種からトレースするのも大変な作業です。


まずは現状を知り、そのあとどうするかは自分次第です。


安全な基準で仕入れているスーパーや農家さんから野菜を仕入れるようにするなど

ひとり一人の「知ること」から「行うこと」へのアクションが必要だと感じています。

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